「ブルーバレンタイン | Blue Valentine」を見る。監督・脚本はデレク・シアンフランス、キャストにライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズな ど。恋愛して結ばれる映画とかフラれる映画はたくさんあるけれども、恋愛が破局するまでを描いた物語って意外にこれまで見たことがなかったかもしれない。脚本を練り直し、製作開始までには12年もの年月を費やした本作は、とにかくリアルで、周りの評判通り、とても良い作品だった。
結婚7年目のディーン(ライアン・ゴズリング)と、シンディ(ミシェル・ウィリアムズ)は、娘のフランキーと3人で暮らしている。長年の努力の末、資格を取得し、病院で忙しく働いてるシンディに比べ、ディーンの仕事は上手くいっていない。お互いが相手に不満を抱えているが、口に出すことで平和な生活の崩壊することを恐れている。出会った頃の2人は、いまとは比べ物にならないくらい夢と幸せに満ち溢れていたのにもかかわらず…。夫婦の過去と現在が交差しながら、愛の終わりと始まりが重なり合っていく――。
継ぎ目なく過去と現在が行ったり来たりするこの映画の流れによって、移ろいやすい人の心、うまく合わない歯車みたいなものが、かえって浮き彫りになってくる。出会ったころのちょっと浮き足立ったドキドキ感、結婚してから数年経過してお互いに重ならない価値観。映画では愛犬の死をきっかけに、お互いに既にそこにあったそんな事実に向き合うことになる。あの、眩しすぎる過去のキラキラしたイメージ、そして今ある感情の大きな溝。その感情を理解しようとする行動が、なぜか刺々しい。2つの異なるシーンで流れるPenny & The Quartersの"You & Me"が、ロマンティックであればあるほど、とても痛々しく響く。
You and me,
You and me,
Nobody baby but you and me.
"You & Me"
Penny & The Quarters
すべてのことが表裏一体。


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