映画「劔岳 点の記」を見る。監督・撮影は、「八甲田山」「鉄道員(ぽっぽや)」などでカメラマンをやっていた木村大作。初監督作品。キャストは、浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮﨑あおい、仲村トオル、役所広司ら。原作は新田次郎の同名小説。
撮影期間2年間。8割は山に実際にこもって撮影したという大作。キャストも本当に山を登っているっていうのはスゴいけど、機材を持って登っているスタッフにも脱帽。最小規模のスタッフで、いわば合宿状況での過酷な撮影。でも、だからこそ撮る事ができたシーンは、ものすごいリアルだし、さすがカメラマン出身の監督という感じ。
明治時代、日本地図を完成させるため、命を賭けて前人未到の劔岳に登った測量手たちの話。黙々と任務を遂行しながらも、そのプロセスの中で命の危険にさらされながら、何のために山に登るのか、何のために地図を作るのかについて、苦悩していく柴崎芳太郎(浅野忠信)が非常に印象的。あとエンドロールも木村監督の本作にかける思いを感じさせる見逃せないところ(内緒)。映画の最後にこんな言葉が出てくるので引用。
"何をしたかではなく、何のためにしたか"
自分が満足しなければ何もならない。なんのためにやるのか。そんな信念や情熱を持ち続けること。いささか冗長的な印象もある剣岳の風景カットも、そうしたメッセージを反芻して、自問してみるにはちょうどいい、息継ぎのような時間かもしれない。
6月20日に全国公開。


Comments