仕事柄、元ネタになっている原作小説や原作コミックなんかを読まなくてはならないことが多い。なんて書いておきながら、実はそういう時間をなかなか作ることができず、結局は妻に読んでもらって、その要約や感想を後になって聞いていることが多いんだけれども。というより、小説を読むのが苦手なんです。それは、どの小説が面白いのかよく分からないというのと、小説って面白くなるまでの立ち上がりスピードがなんか遅くて、初期段階で結構苦しい思いをするっていうことがあって。そのくせ、読後感が悪いと、今までの時間を返せって思ったりしてね。
でも、そんな自分も、村上春樹の小説だけは好きで、繰り返し読んだ。最初に読んだ本が「国境の南、太陽の西」で、この本は本当に何回読んだか分からない。Nat King Coleが大好きなので、レコードの話が出てくるところとか、だらしない男心とか、なんだか見透かされているようで、こうグイっと引き込まれてしまったんだよね。そんな村上作品。正直、何をもって「文学」っていうか分からないけれども、僕にとって村上春樹って完全にエンターテイメントでしかなくて、そんな難しい捉え方していなかったんだけれども、今回エルサレム賞を取るってことになったわけで。で、色々批判がある中で出席した村上春樹のスピーチ。名スピーチってこういうことだよね。
We are all human beings, individuals, fragile eggs. We have no hope against the wall: it's too high, too dark, too cold. To fight the wall, we must join our souls together for warmth, strength. We must not let the system control us - create who we are. It is we who created the system.
「国境の南、太陽の西」が一番好きなんだけど、それ以外にも「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」っていう「カンガルー日和」に入っている短編も。「トニー滝谷」は映画も良かったし、今後「ノルウェーの森」も映画化されるってことで、どんな感じになるのか楽しみだね。


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